
唾液がたまっている嚢胞
今回の症例は唾液腺嚢腫の手術の症例です。
唾液腺嚢腫とは唾液を出す腺という場所や管そのものに傷などがついてしまい顎の下などがぷっくり腫れてしまう病気です。
唾液がたまってしまった部分が膿んだりすると熱が出たり、痛みが出たりすることがあります。今回は根本解決として唾液腺(下顎腺・舌下線)を摘出し、嚢胞そのものも取り除きました。
病理検査ではがんなどの異常は見られませんでした。手術の際は神経や太い首の動脈などに気を付けながら丁寧に取り出していきます。
術後は漿液が溜まってしまいましたがほどなく吸収されました。再発もなく経過は良好です。
よく頑張ってくれました!

唾液を作り出す下顎腺、舌下線を切除します。唾液はほかにも出す臓器があるのでこの二つは取り除いても生活に支障が出ることはないと思われます。

管まで伸ばしたところ

唾液がたまっていた袋。唾液腺、たまっていた袋ともに病理検査では腫瘍性の変化は見られませんでした。

術後一か月 漿液もなくなり傷がなじんできました。